マクドナルド2か月連続売り上げ増|コロナ禍で売り上げを伸ばす飲食店

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日本マクドナルドホールディングスは、既存店の5月の売上高が前年同月と比較して15.2%増加したと発表した。

4月の売上高も同様に前年同月と比較し増加していたため、結果的に2か月連続で前年実績を上回ることとなった。

マクドナルドでは、新型コロナウィルスの感染拡大を受け、4月29日から5月中旬まで全国で店内飲食禁止の措置を講じていたものの、ドライブスルーやデリバリーの利用により業績を伸ばしている。

ドライブスルーやデリバリーではまとめ買いが多かったことから、売上増につながったと考えられる。

マクドナルドの売上増の要因とは

新型コロナウィルスの影響を受け多くの飲食店が苦境に立たされる中、マクドナルドの売上増を実現した要因はどこにあるのだろうか。

売上増の要因となった部分を紐解いていくと、客単価が前年同月と比較し45.3%と大幅に伸びており、2001年7月に上場して以来最大の伸び幅だった。

客単価増には、ドライブスルーやデリバリーといった、家族や複数人のグループでの利用が多い手段での利用増が関係している。

 

客層だけでなく、メニューにも売上増の要因が隠されている。

「チキンタツタ」や「マックナゲットの限定ソース」といった、4月に販売されていた期間限定メニューの人気が高かった。

セットにおもちゃがついてくる「ハッピーセット」では、4月から5月にかけ「トミカ」がセットについてくること、さらに割引クーポンの利用で、おもちゃ売り場でトミカを購入するよりも安いという価格設定でファミリー層からの需要を得た。

おもちゃも数種類用意されており、おもちゃを集めるため期間中に何度も利用するファミリーも増加。

さらにマクドナルドでは、1人用のセット以外にも2~4人での食事を前提としたセットも販売している。

大人用のセットでは量が多い子どもを抱えるファミリーや、家族で分け合うのにちょうどいい複数人用のセットの販売もファミリー層を取り込むことに一役買っている。

 

ファミリー層の取り込みに成功したのには他にも要因がある。

学校休校による家事疲れだ。

これまでは平日は学校で食事をとっていた小中学生が、休校により自宅での食事を余儀なくされた。

必然的に家庭で料理を作る回数が増え、平日昼間の外食も増加。

マクドナルドであればデリバリーやドライブスルーで簡単に購入できる上、おもちゃもついてくるので、外に遊びに行けない子どものことを考えても一石二鳥である。

 

外出ができない日が続く中、気分転換に家族との外出をかねてドライブスルーを利用する人も増えているのではないだろうか。

飲食店はもちろん、スーパーでさえも家族全員で出かけるのが難しくなっている中、車を降りずに買い物を済ませられるドイライブスルーの存在は大きかったに違いない。

 

一方で来店客数は前年同月と比較して20.7%減少している。

3月に新型コロナウィルス感染が拡大し始めた時期から3か月連続での減少だ。

客数が減少しているにも関わらず売上増に成功したのは、「時間をつぶすため」「Wi-Fiを利用するため」に低単価で客席を利用する顧客が減少したことも要因として挙げられる。

マクドナルドではコーヒー1杯100円で提供しており、席の利用に最低購入価格等は定めていない。

そのため、100円のコーヒーを購入して数時間席を利用する人も多い。

こういった顧客が減少したことも客単価増につながっている。

 

テイクアウトやデリバリーへの対応も他の飲食店に比べ非常に早かった。

新型コロナウィルス流行前からマクドナルドはテイクアウトやドライブスルー、デリバリーでの商品提供を行っており、地域限定ではあるものの、Uber Eatsのような他社サービスでのデリバリー以外にも自社のデリバリーサービスを有している。

また、新型コロナウィルスの流行を機にデリバリーやテイクアウトを開始した飲食店と違い、従来よりサービスを実施していたため、顧客にも広く認知されていたことも大きい。

既存のサービスであったため、新しくシステムを導入したり、スタッフの教育をしたりという手間も省け、いち早く世の中の流れに対応した。

店内飲食再開後のマクドナルドの対応

5月中旬から順次店内での飲食を再開しているマクドナルドでは、「3密(密閉、密集、密接)」を避けるためテーブルや座席の感覚を空け、適切な距離を保てるよう対策を実施。

また感染拡大が見られる地域では、従来24時間営業をしていた店舗では営業時間を短縮して営業したり、感染拡大を食い止めるための策を講じている。

 

一方で、全国的に第二波が警戒される中、デリバリーやテイクアウトは感染拡大を防ぐ方法としての役割が引き続き期待される。

徐々に外食が解禁され、ランチタイムにカフェで食事を楽しんだり、夜に居酒屋でお酒を楽しむ人も増えているが、収束に向け予断を許さない状況が続く。

厳しい状況にある飲食業界ではあるが、マクドナルドから学ぶ生存戦略は「ウィズコロナ」「アフターコロナ」の経済で役立つのではないだろうか。

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