苦しいコロナ禍を乗り越える飲食業界の打開策

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新型コロナウイルスの流行に伴い外出自粛ムードが高まったことにより、飲食産業は大きな打撃を受けている。

日本で流行が拡大をはじめた3月中旬から現段階で、新型コロナウイルス関連の閉店や倒産も相次いでおり状況は深刻だ。

飲食業界ではあらゆる対策を取り生き残りを図っており、中には顧客の話題を集めたり対策に成功している店舗も多くある。

ドミノピザの持ち帰り半額サービス

デリバリーピザのチェーン「ドミノピザ」では、6月15日より店頭で購入、テイクアウトする場合、全商品が半額となるサービスを開始する。

従来はテイクアウトの場合は2枚目が無料であったが、このサービスは14日で終了し、15日より全品半額のサービスへ移行となる。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、飲食店はテイクアウトやデリバリーといった新サービスを始める店舗も増加した。

 

デリバリーの代名詞的存在のピザだが、ドミノピザの実施した調査では外出自粛期間にピザのデリバリー利用頻度が増加したかという項目において、2人以上の世帯では50.2%であったのに対し、単身世帯では42.3%にとどまった。

単身世帯において数値が伸び悩んだ原因には、値段の高さや量の多さがあるということが同調査からも分かっている。

従来の2枚目無料よりテイクアウト半額へサービスを転換することで、単身世帯への需要回復に期待が高まる。

 

さらに、テイクアウトのみならず、デリバリーにおいても単身世帯需要増に向けた対策を実施。

5月18日にはデリバリーピザ業界で初となる、デリバリー時の最低注文金額の撤廃を行った。

ピザのデリバリー、テイクアウトは「値段が高い」「量が多い」という印象の改善が期待されている。

鹿児島の飲食店の対策

鹿児島市に店舗を構える「ペンギン酒店」は、工夫を凝らした対策でこの危機を乗り越えている。

ペンギン酒店が実施した対策は大きく6つだ。

  1. テイクアウトサービスの開始
  2. 売れ残った食材を大量に買い取りフェアを実施
  3. 酒類のテイクアウト
  4. 自粛期間中のボトルキープサービス
  5. ランチ営業は間貸しして対応
  6. 店内でのオンライン飲み会サービス

テイクアウトサービスの開始

あらゆる飲食店が取り組むテイクアウトサービスだが、ペンギン酒店も同様にテイクアウトサービスを開始した。

新型コロナウイルスの感染拡大を機にスタートさせた店舗も多かったが、ペンギン酒店では新型コロナウイルス流行前からテイクアウトを計画していたこともあり、スムーズに準備が進んだという。

大人向けのテイクアウト以外にも、休校や休園で家にいる子どもに向けた「お子様ランチボックス」も用意。

子どもにだけでなく、自粛期間中に大変な母親層にも喜ばれるテイクアウトサービスになればとスタートさせた。

売れ残った食材を大量に買い取りフェアを実施

コロナ禍で苦境を強いられているのは、飲食業界だけではない。

飲食店の売り上げ低迷や閉店に伴い、飲食店向けの食材を取り扱う農家や企業も痛手を受けている。

そこで、ペンギン酒店では香川の高級レモンを大量に買い取り「瀬戸内レモンフェア」を開催。

檸檬ビールやレモンかき氷のようなレモンを使ったメニューのみならず、店頭でのレモン販売やレモンをおいしく絞れる切り方についての動画を配信した。

酒類のテイクアウト

テイクアウト需要の増加に伴い、国税庁は「期限付酒類小売業免許」の交付をスタートさせた。

これにより、飲食店でも期間限定で酒類のテイクアウト販売が可能になった。

ペンギン酒店では酒類のテイクアウトにあたって、酒屋との差別化を図るためにお酒の量り売りを実施。

「あなたのおうちでペンギン酒店」をテーマに、店頭で好きなお酒を選んでもらい少しずつ購入するサービスを開始させている。

自粛期間中のボトルキープサービス

自粛期間後の来店きっかけを作る目的で開始したのがボトルキープサービスである。

元はオープン当初に購入したもののグラス売りでは高くて出しにくいお酒があったことがきっかけとなった。

高いお酒には飲み方にもこだわりたいものが多く、お酒のテイクアウトサービス等ではなくお店で味わってほしいという想いもあったという。

SNSを通じて「コロナが明けたらお店で乾杯しよう!」と期間限定のボトルキープサービスを実施することで、前売りに明るい印象を付加した。

ランチ営業は間貸しして対応

緊急事態宣言の発令を受け、鹿児島でも飲食店において20時以降の営業を自粛する要請が出た。これにより夜の時間帯に営業する飲食店の多くがランチ営業を始めた。

ペンギン酒店でも同様にランチ営業を始めたものの、体力的にも厳しいものがあったという。

そこで独立を目指すカレー屋を知人から紹介してもらい、ランチ営業は居酒屋としてではなくカレー屋として営業することを決めた。

店内でのオンライン飲み会サービス

外出自粛ムードが濃くなる中で大きく広がったのがオンライン飲み会である。

小さい子どものいる家庭では夜遅くまで参加できなかったり、お酒やつまみを準備するのが大変だったりといった隠れたニーズに応える形で始まった。

各々スマホやパソコンを持ち込み一人で話すので、他の顧客とのソーシャルディスタンスを保てる上に、顧客にとってもコンセントやWi-Fiのある中で思う存分オンライン飲み会に参加できるとあって、多くはないものの一定数の利用者がいる。

 

このほかにも、店内の感染症対策や店外でのイベント開催、顧客とのオンライン飲み会で今後へ向けたリサーチを行う等、工夫を凝らした対策が光る。

 

緊急事態宣言が解除され、徐々に外食も増えてきているものの、第二波の懸念から以前の水準には程遠い。

引き続き苦境に立たされる飲食業界ではあるが、生き残るためには工夫を凝らした対策が求められている。

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