「経済復興か、感染予防か」揺れるこれからの社会

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4月に発令された緊急事態宣言は5月の下旬に解除され、6月には自粛を呼び掛けていた県をまたぐ移動についても自粛解除が発表された。

一方で新型コロナウイルスの新規感染者の数は日に日に増加している。

日本の新型コロナウイルス感染者

日本で新型コロナウイルスの感染が広がったのは2月中旬ごろからだった。

1日の感染者が全国で最も多くなったのは4月11日の720人。7日に緊急事態宣言が発令された直後であった。

その後、感染者は増減を繰り返しながらも全体的には減少傾向にあり、5月17日には全国の新規感染者は17人にまで減少した。

しかしその後、緊急事態宣言が解除されてから、初期の感染拡大時期よりは緩やかであるものの、徐々に新規感染者が増加している。

6月26日には、緊急事態宣言解除後初めて全国での新規感染者が100人を超えた。

翌27日には東京都だけで57人の感染が確認されている。

経済復興か、感染拡大防止か

このまま感染が拡大すると、再度全国的に大きく感染者が増加することも懸念されている。

一方でこのまま経済活動が停滞し続けることを問題視する声も上がっている。

 

東京都では、自粛を呼びかける判断の目安に新しい基準を作成しているものの、都と医療関係者の主張が食い違い、第二波に伴う経済活動の自粛方針についての決定ができないでいる。

自粛を強めると委縮するが、逆に緩めると感染が広がる可能性が高まることとなり板挟み状態が続く。

東京都では感染者の増加が続いているものの、専門家は第二波ではないとの見方をしており、小池都知事も急激な増加ではないとの認識を示した。

 

緊急事態宣言解除後、東京都では「東京アラート」を発動。

「新規陽性者20人以上」「新規陽性者数における接触歴不明率50%以上」「週単位の陽性者増加率1以上」といった独自の基準により発動の有無が決定する。

6月2日に感染者増加を受け活動した東京アラートだったが、11日には基準を下回ったことから東京アラートを解除した。

 

都では経済のこれ以上の停滞を防ぐため、東京アラート解除後にアラートの見直しを始めている。

現在の感染者状況であれば、「新規陽性者数における接触歴不明率50%以上」以外の基準において基準値を上回っていることから、アラートが発動される可能性は大いにある。

しかしながら、基準に厳格に当てはめると経済の混乱を招く恐れがあることからアラート発動には至っていない。

 

都では基準を見直す中で、新規感染者の数よりも『感染経路不明者の割合』を重視する考えだという。

濃厚接触者を集中して検査することで感染者数は大きく増える可能性があるため、より客観的に刺繍感染の状況を見極めることのできる『感染経路不明者の割合』で感染拡大の程度を測る。

都幹部は、経済活動を足踏みさせるような自粛は求めず、柔軟に対応する意向を示している。

 

感染拡大について必要以上に警戒しなくてもよいことに関して、医療現場の体制が整っていることも背景にある。

新型コロナウイルスの感染が大きく拡大した4月に比べ、病床やICUに余裕があることや、1日に対応できる検査数も大幅に増加している。

しかし医療関係者からは、新規感染者のうち感染経路不明者が4割を超えたことで、第二波への懸念や、データに基づいた判断を求める声が強まっており、なかなか議論は進まない。

このこともあり、当初は6月に発表される予定であった新基準は7月発表になる見込みだ。

 

東京アラートの発動に関しては、専門家は経済維持と感染拡大防止を両立するために有効だとするものの、数値基準だけでなく、感染拡大を防ぐために何に注意すればいいのかについて、具体的に示す必要があると話している。

アラートの発動の有無にかかわらず、個人の対策を万全に行い感染拡大を防ぎつつ、経済回復を図ることがベストであることは間違いない。

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