テスラが時価総額でトヨタを抜き自動車メーカー世界1位に

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1日のアメリカ市場で、電気自動車メーカー『テスラ』の時価総額が2,105億ドル(約22兆6,000億円)となり、1日の終値で21兆7,185億円のトヨタを抜き、時価総額で世界首位となった。

世界一の自動車メーカーとなったテスラ

電気自動車メーカーのテスラは2003年に設立され、ITが多く拠点を置いているシリコンバレーに拠点を置いている。

電気自動車以外にも、ソーラーパネルや蓄電池などの開発、製造、販売を行う企業で、高級モデルの投入が当たって注目を集めていた。

 

世界で環境規制が強まる中、最近は量産体制の強化にも力を入れており、テスラは2019年に中国の上海に新工場の稼働をスタートさせ、21年にはドイツのベルリンにて新工場の稼働がスタートする予定だ。

ベルリン工場の稼働がスタートすると、アメリカの向上とあわせ3つの市場での現地生産体制が整うこととなる。

テスラの株価変動

テスラの株価は今週だけで17%も上昇しており、6月29日には、はじめて終値が1,000ドルを突破すると、1日には過去最高の1,135ドルをつけた。

これまで世界首位を保持していたトヨタ自動車の株価が1%以上下落し、時価総額が2,030億ドルとなったことでテスラが世界首位に躍り出た。

ほかの自動車メーカー大手の時価総額は、フィアット・クライスラーが200億ドル、フォードが240億ドル、フェラーリが320億ドル、ゼネラル・モーターズが360億ドル、BMWが410億ドル、ホンダが460億ドル、フォルクスワーゲンが740億ドルとなっている。

 

テスラは、電動化や自動運転といった「CASE」と呼ばれる車の次世代技術を先取りしたことで、将来的な成長への期待が高まったことで株価が上昇したとされている。

従来型の自動車メーカーであるトヨタを時価総額で上回ったことは、自動車業界の変化を象徴しているともいえる。

 

一方で、時価総額以外の指数でトヨタから後れを取っていることから、株価が上昇していることに過熱感を指摘する声も上がっている。

2020年第一四半期においてトヨタでは240万台生産したのに対し、テスラでは10万3000台の生産にとどまった。

ファクトセットのデータでは、負債を加味した企業価値はトヨタが2,900億ドルであるのに対し、テスラは2,520億ドルだとされている。

他にも中国では電気自動車に代表される新エネルギーの車の市場拡大が見込まれており、テスラの株価は米中関係の悪化の可能性を十分に織り込んでいないという声もある。

 

また、19年7月から9月期以降、3回連続で四半期決算において黒字を確保したことで、機関投資家が運用の際に参考にする「S&P500種株価指数」に採用される可能性が高まっており、インデックス投資に組み込まれることにより、アメリカで拡大するパッシブ運用の資金が流入するという思惑が株価を押し上げているとの見方もある。

 

ウォールストリートのアナリストは、テスラ株価の上昇に対して大幅に過大評価されている可能性ついて指摘している人も多い。

コーウェンのジェフリー・オズボーンは、6月30日の顧客向けメモにてテスラ株については引き続き慎重姿勢だとし、テスラ株に対して運用成績がベンチマークとする指標を下回っていることを指す「アンダーパフォーム」のレーティングを付けた。

モルガン・スタンレーのアナリストも同様にアンダーパフォームのレーティングを付け、多くの投資家が自動車企業運営のリスクを見ずに、テスラを高成長IT企業のように扱っていることを警告している。

 

IT系ニュースサイトの「Ars Technica」では、テックのブランド力に着目している。

Ars Technicaにおいてテスラのブランド力は、Appleに似ていると評されている。

Appleはスマートフォンのシェアが15%しかないにも関わらず、その存在感は他の企業に比べると非常に大きく、存在感の大きさだけでなく、独自の強みで顧客に価値を提供することができる。

テスラも同様に、垂直結合型の生産体制で顧客に対し独自のユーザーエクスペリエンスを提供。

これにより今後も神秘性を保ちつつ成長を続けられれば、高い利益率が見込めると分析している。

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