KFCがチキンナゲットを3Dプリント

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ケンタッキーフライドチキン(KFC)がロシア・モスクワにある「3D Bioprinting Solutions」と提携した。

ケンタッキーフライドチキンが、鶏の細胞組織と植物由来成分によって作られる材料を使用し、3Dバイオプリンティング技術を用いたナゲットの開発を目指してのことだ。

今回の提携についてケンタッキーフライドチキンは、KFCで販売されているナゲットの味や食感をそのまま再現することを目指すとしている。

ケンタッキーフライドチキンの目指す場所

近年ケンタッキーフライドチキンでは、チキンではない植物材料を使った製品の開発に力を入れている。

2019年にはBeyond Meat製の植物由来の材料から作られたナゲットを一部店舗で試験販売したが、5時間で完売した。

2020年にも7月20日よりアメリカのカリフォルニア州にある50以上の店舗で、「Beyond Fried Chicken」という大豆由来など植物性たんぱく質を原料とする代替肉を使ったフライドチキンを発売する予定だ。

20日に発売予定のフライドチキンに関しても、味や食感は本来のフライドチキン非常に近いものになっているという。

ケンタッキーフライドチキンによると、鶏肉の細胞から食肉を生成する技術が開発されると、養鶏に必要な土地を100分の1まで縮小でき、温室効果ガスの排出量は従来の25倍も削減できると説明している。

 

今回提携を結んだ3D Bioprinting Solutionsの共同創設者であるYusef Khesuani氏は、これまで医学分野で使用される技術であった3Dバイオプリンティング技術が食品業界で注目されるようになってきていることに触れ、「細胞ベースで作られた3Dプリント肉がより身近なものになることや、KFCとの提携で生み出された技術によって3Dプリント肉の市場への浸透が加速することに期待します」と述べた。

3Dバイオプリンティング技術で作られた鶏肉

そもそも3Dバイオプリンティング技術とは、生体組織に似た複雑な形をした物質を作成することで、精密に制御された3次元の細胞モデルや組織構造物を作る技術である。

これまでは臓器や皮膚組織を作れることから医療現場に用いられてきた技術であった。

実際にカリフォルニア大学バークレー校(UC Berkelay)において、二元の臓器を3Dバイオプリンティング技術を用いて製造する記述の開発に取り組んでいる。

通常の3Dバイオプリンティング技術では印刷が完了するより前に細胞が劣化してしまっていたが、カリフォルニア大学バークレー校ではこの問題を打開するために、出力した細胞を同時に凍結しながら印刷する技術を開発中だ。

 

なお3Dバイオプリントナゲットには鶏肉の成分が含まれているため、アレルギーなどには注意は必要である。

また新たな技術の開発によってケンタッキーフライドチキンはBeyond Meat製のチキンの販売を終了することはなく、前述の通り20日からアメリカの一部の店舗で試験発売が予定されている。

此度の試験販売の売上などの結果次第で全国展開するか否かを判断する見込み。

 

今回の発表では、3D Bioprinting Solutionsの技術に関する詳細な説明や、具体的な発売開始時期などの詳しい説明はなされなかったものの、口に入れる商品である以上、その安全性には注意や配慮が求められる。

3Dバイオプリンティング技術を用いたナゲットは、今年の秋にテスト品の施策が実施される見込み。

 

最新技術を用いて食品生産を取り巻く新しい試みがスタートした。

この試みが世界の食品業界、ひいては外食業界にどのような影響を与えるのかにも期待が高まる。

数年後にはアメリカのみならず世界中のケンタッキーフライドチキンで100%チキン、100%合成肉、Chicken成分入り3Dバイオプリンティングナゲットの3種類のナゲットが販売される日が来るかもしれない。

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