レジ袋有料化による現場のカオス

Business

7月1日から始まったレジ袋の有料化。

イオンやイトーヨーカドーといった大型スーパーや、大手コンビニエンスストアでは、レジ袋の有料化に伴い袋の大きさに応じて有料化を開始している。

レジ袋有料化へ|コンビニ各社の対応や海外での事例
政府は7月1日よりレジ袋の有料化を発表。 イオンやイトーヨーカドーといった大型スーパーや、マツモトキヨシやココカラファインのようなドラッグストアでは、すでにレジ袋が有料化されている店舗も多く、中には紙袋に切り替えて対応している店舗もあ...

レジ袋の有料化が開始して約1か月。各所で今回の政策についての反応があがっている。

7月1日から始まったレジ袋有料化

®ジェイ袋の有料化は、「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律(容器包装リサイクル法)」に基づき制度化された。

対象には「プラスチック製買物袋を取り扱うすべての小売業」が含まれており、サービス業に関しては事業の一環として部分的に小売業を行っている場合は対象となる。

なお対象となるレジ袋は購入した商品を持ち帰る際に利用される手持ちのプラスチック製のレジ袋に限り、紙製や布製の袋や持ち手のついていないブラスチック製の袋は対象外である。

 

有料化にあたって、レジ袋の価格は各事業者で自由に設定できるものの、1円未満の価格については「有料化」にあたらないとされ、1枚1円以上の価格を設定することが求められている。

 

プラスチック製のレジ袋の中でも、下記に該当するものは「環境に配慮されたもの」については引き続き無料で提供可能だ。

  • プラスチックのフィルムの厚さが50マイクロメートル以上のもの
    (繰り返し利用でき、プラスチック製袋の過度な消費を抑えられるため)
  • 海洋生分解性プラスチックの配合率が100%のもの
    (微生物によって分解される袋は、海洋汚染問題、海洋ゴミ問題対策に寄与するため)
  • バイオマス素材の配合率が25%以上のもの
    (植物由来のバイオマス素材はCO2総量に影響を及ぼさず、地球温暖化対策に寄与するため)

 

レジ袋の有料化は、レジ袋の抱える海洋汚染や、廃棄物問題、地球温暖化といったあらゆる問題を受け制定されたもので、普段何気なく利用しているプラスチック製の袋の必要性や環境問題について考えるきっかけを作ることが目的だ。

有料化に伴うデメリット

レジ袋の有料化が始まって約1か月たつが、小売店の現場や消費者からは賛否両論があがっている。

現場の声

小売店の現場では、「今回のレジ袋の有料化について失敗だったのではないか」という声があがっている。

コンビニでは、レジに商品を持ってきたときには袋がないと持ち帰られない量の商品を持っていた人でも、いざお会計になったときに®ジェイ袋が有料と知るや否や手で持って帰れる量しか買わないなど、購入量が減るケースがあるという。

さらに有料であると知ると憤慨し、そのまま購入予定だった商品を全てキャンセルして店を出る人もいるという。

店員側も顧客へ説明しなければならずタイムロスになるだけでなく、店舗によってはシフトを一人増やして対応している店舗もあり、レジ袋に関するひと手間が結果的に大きなロスになっているという。

 

とある小売店は1時間に1回という頻度で、レジ袋の有料化にクレームがくるという。

コンビニ同様、怒って商品を置いたまま帰る人もいるらしく頭を抱えている。

一方で多くの商品を買ったにもかかわらずレジ袋を購入せずに、意地でも手で持って帰ろうとしている人もおり、万引きの可能性が捨てきれないことから警備員とトラブルになるという声もある。

実際に多くの購入商品すべてに購入シールを張るわけにはいかず、万引きとの見分けがつきにくいことで、結果として万引きも増加していることから、深刻な問題になっている。

世間の声

一方消費者の中でもレジ袋の有料化に対し批判的な意見が相次ぐ。

 

高齢者の女性は、エコバックを使用すると店員が袋詰めを行わないため自身で袋詰めをしていたところ、後ろで待っている人と文句を言われトラブルになったという。

現在コンビニをはじめとする小売店では新型コロナウイルスの感染対策としてシートを設置していることから、袋詰めのしにくさが増していることも要因の一つだ。

 

袋詰めに関してはコンビニ各社で対応が異なるという。

セブンイレブンでは、エコバックを持っている人に対して「袋詰めしましょうか」と声をかけている一方で、ファミリーマートでは原則として顧客が袋詰めをする。

こういったオペレーションの差も、顧客にとっては「分かりにくさ」が増している要因の一つだ。

 

中には新型コロナウイルスの感染が拡大していることから、何度も使うエコバックよりもレジ袋を使用したほうが衛生的にいいのではないかという意見もある。

環境問題に配慮しつつ利便性を求める方法はあるのか

「エコ」と言われると反論が難しい風潮で、問題点を論じることが難しい一方で、前述のような問題が起こっていることも事実である。

これまではレジ袋をゴミ袋として利用していた家庭では、レジ袋が有料化されたことで別途ビニール袋を購入している家庭もあり、ゴミ袋用に購入した袋がレジ袋を使うよりもエコなのかと問われると、なかなかエコだとはいい難い。

 

消費者側が感じている問題は時間とともに無くなっていく可能性もあるが、小売店側が抱えている問題は時間が解決するのを待たず、解決へ乗り出すべきではなかろうか。

「エコ」を求める代償として、損害を追う人がいる問題は目をつぶっていいことではない。

コメント

Translate »
タイトルとURLをコピーしました