レオパレス希望退職、全従業員1/6の1,067人が応募

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8月7日、賃貸アパート大手のレオパレス21が、35歳以上の社員を対象に希望退職者を募集したところ、1,067人が希望退職に応募したことを発表した。

1,067人という人数は全従業員の1/6にあたる人数で、レオパレス21側が当初予定していた1,000人を上回る数字となった。

業績の回復を目指すレオパレス21

レオパレスでは2019年春の施工不良問題以降経営不振が続いている。

実際に8月7日に発表されたレオパレス21のもつアパートの入居率は前月から0.9ポイント減少し78.6%であった。この数字は損益分岐点とされる80%を3か月連続で下回っている。

 

業績の回復を目指し、5月末までに直営店21店舗を閉店しており、さらに26店舗を8月末までに閉店させ近隣の店舗に組み込む予定だという。これにより2020年3月末には189店舗あった直営店は142店舗にまで減ることとなる。

希望退職者はこの店舗削減に伴い6月22日から7月31日まで募集された。前述のとおり全社員5,820人の1/6にあたる1,067人が希望退職に応募した。

さらに今月内にさらに店舗を閉店させるにあたって、今回募集した希望退職者以外にもリストラを強化する見込みだ。

今回応募した希望退職者の退職は8月31日付で、レオパレス21は特別退職金などの費用として2020年4月から6月期に約25億円の特別損失をすでに計上している。

この特別損失は、21年3月期の業績予想に織り込んでいるという。

 

レオパレス21では今回の人員削減をとおして、人件費などのコストの削減を急ぐとともに、2019年の春に問題となった施工不良の問題で悪化した業績の回復を目指している。

2019年春に起こったレオパレス21の施工不良問題

レオパレス21の業績悪化を招く最大の要因となったのが、2019年春に起こった施工不良問題だ。

レオパレス21では、自社が管理する物件において、遮音性の基準を満たしていない部材の使用や、仕様とは異なる防火構造の部材の利用が発覚した。中には防火性の基準を満たしていない物件もあったという。

前年の2018年春にも屋根裏に本来あるはずの「界壁」と呼ばれる部材がなかったり、建物に隙間があったりといった施工不良が見つかっており、大きな問題となっていた。

 

2019年の春に施工不良が発覚した物件について、隙間などが見つかった物件は3,766棟、界壁がなかった物件は1,892棟、バルコニーに不備が見つかった物件は1,472棟であった。

レオパレス21では建築基準法違反には該当しないという認識を示していたものの、前年春に発覚した施工不良の物件については、同様に建築基準法に違反していないという認識であったが自治体などの調査で違反であると認定されていた。

これを受け国土交通省は、2019年10月までに終了するとしていた工事の完了期間を2019年夏までに前倒しするように指示しており、多くの物件で不備が見つかったことが工事の完了時期に大きく影響を及ぼした。

 

施工不良だけでなく、それに伴う転居の問題も発生していた。

レオパレス21は天井の耐火性に問題がある物件の入居者に転居を促していた。しかし発覚当初3月末までの転居を促すとしていたことにより引っ越しの繁忙期と重なり、転居が進まなかった。

実際に2019年4月時点で、該当する400棟に住む4,518戸のうち3割にあたる1,399戸で転居の目処が立っていない状況だった。

 

これらの問題から大きなイメージダウンにつながり、本来であれば入居のピークになるはずの3月の入居率が84%と1年で最も低い水準となっていた。

SNSでの反応

SNSでは今回のレオパレス21の希望退職募集の件についてさまざまな意見が飛び交っている。

 

レオパレス21の所有する物件では、家賃がその土地の相場よりも安い一方で、壁が薄い、Wi-Fiが弱いといった意見も多く出ていた。

実際に施工不良が公表されてから、レオパレス21はその改善に取り組んではいるものの、一度就いてしまったイメージを払しょくするのは難しいのかもしれない。

中には入居率80%を切った状態で経営を続けられることに驚きの声をあげる不動産関係者もおり、今回の希望退職者募集の一件でレオパレス21がいかに追い詰められているのかが分かる。

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