武田薬品工業が大衆薬子会社をアメリカの大手投資ファンドに売却

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19日、武田薬品工業がビタミン剤である「アリナミン」など一般医躍進(大衆薬)事業「武田コンシューマーヘルスケア」を、アメリカの投資ファンド大手であるブラックストーン・グループに売却することが明らかとなった。

売却額は3,000億円をこえるともみられており、今月内の合意を目指している。

武田薬品工業が売却を発表した子会社とは

今回アメリカの大手投資ファンドブラックストーン・グループへ売却が明らかとなったのは、子会社の「武田コンシューマーヘルスケア」である。

アリナミンや風邪薬の「ベンザ」シリーズの大衆薬を手掛けている会社だ。

アイルランド製薬大手であるシャイアーの買収で膨らんだ債務を圧縮し、抗がん剤などの医療用医薬品事業の新薬開発に経営資源を集中するための策であるという。

武田コンシューマーヘルスケアの2019年3月期の売上は641億円で、営業利益は129億円であった。

武田コンシューマーヘルスケアの売却

武田薬品工業では2020年の春より売却に向け入札を実施しており、外資系ファンドや国内製薬会社が応札していた。

前述の通り、ブラックストーン・グループへの売却が明らかとなっており、今月中に正式な売買契約を結ぶ方針であるとみられている。

 

今回売却を発表した武田コンシューマーヘルスケア以外にも、国内の大衆薬市場は人口の減少を理由に伸び悩んでいる。

武田薬品工業では以前から、社長のクリストフ・ウェバー氏が大衆薬事業について「コアビジネスでない」とし、売却を模索していた。

今後は大衆薬事業より収益性の高いとされている医療用医薬品事業に経営資源を集中させる。

 

武田薬品工業では2019年にアイルランド製薬大手であるシャイアーを買収。

有利子負債が2019年12月時点で5兆円に膨らんでおり、債務圧縮のために合計で100億ドル(約1兆円)規模の資産売却方針を掲げていた。

武田薬品工業の発表では、これまでに医療用目薬事業など79億ドルの資産売却を決めており、今回大衆薬事業を売却することで目標の100億ドルに達する見込みだ。

 

売却先であるブラックストーン・グループはこれまでにも都内の中心部にあるビルやホテルなどの不動産関連を中心に投資している。

2018年からは日本における企業投資事業を本格展開し、2019年の春には鎮痛剤「カロナール」などの主力製品をもつ中堅製薬会社である「あゆみ製薬」を1,000億円で買収している。

武田薬品工業では早期退職者の募集も

武田薬品工業では17日に希望退職者を募集することも発表していた。

導入される際のプログラムの名前は「フューチャー・キャリア・プログラム」。

従業員の早期退職と転進を支援について取り組む。

対象は30歳以上で国内のビジネスを担当している社員のうち、勤続年数が3年以上の社員で、募集人数については非公表。

 

プログラムの対象者は主に医薬情報担当者(MR)や事務職などで、研究開発や生産部門に従事する人は含まないという。

9月28日から10月16日までで希望者を募集し、退職日は11月30日の見込みである。

なお、応募者には特別加算退職金を支払うほか、再就職の支援も行う。

 

現在武田薬品工業では、消化器系疾患や希少疾患などの5つのビジネスエリアに特化する事業戦略を進めており、組織体制を見直している。

この件についても「今後さらにこうした取り組みを進めるために、グローバル等級制度を導入したり、報酬制度や年金制度などの諸制度についても検討している」とコメントした。

 

先日レオパレスで早期退職者を募集したところ、全社員の1/6にあたる1,000人以上が希望退職者がいたことが報じられている。

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ほかにも早期退職者を募集している企業もあり、今回の武田薬品工業での結果に注目が集まっている。

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