家庭用パスタの需要が大きく増加|業務用は需要減

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2月末からの新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、外出自粛やそれに伴う飲食店の営業時間短縮の呼びかけなどの影響で、パスタやパスタソースは大きくその需要を伸ばしている。

その理由として、パスタの乾麺の賞味期限が約2年ほどと長期間保存ができることや、パスタソースを和えるだけで簡単に美味しい食事が楽しめることが売上増加の要因だとされている。

依然高い水準で維持しているパスタの需要

ここ最近は保存性の高い食品としてではなく、日常的に食卓にパスタが並ぶ頻度が増加してきており、パスタの需要は依然として高い水準を維持している。

日本パスタ協会の発表では、パスタの用途別生産量において家庭用のパスタの生産は2020年1月から6月の半年の間で前年同期比16.7%増と、2割近く増加している。

新型コロナウイルスの感染拡大による影響で家庭用パスタの需要が急激に高まったことにより、スーパーなどの小売店からはパスタがなくなっていた。

各メーカーでは商品の安定供給に向けて生産体制を整えていったものの、需要には追い付かない現状が続いていた。

 

家庭用パスタの生産量の内訳をみると、ロングパスタが1月から6月で19.7%増。ショートパスタが0.2%増と、需要の急増はロングパスタがけん引していることがわかる。

これは消費者がショートパスタに比べ、ロングパスタを使い慣れていることが要因だとみられている。

ショートパスタはサラダやグラタンといった限られたメニューに使われているイメージが強く、主食になりにくいという印象が根強いためではないかとされた。

パスタ業界の需要変化について

ショートパスタにおいては、日本製粉(ニップン)が昨年の秋から高級パスタブランドとして「REGALO(レガーロ)」を展開。主食に対応するショートパスタとして販売し、堅調に推移しているものの、ショートパスタ全体としてはまだまだ低調が続く。

ショートパスタにおいては、サラダやグラタン以外の天板メニューの提案が課題と言える。

 

その他の需要に関しても、国産ブランドが最も需要が高く、続いてメジャーな輸入ブランド、無名ブランドという傾向がある。非常時でも人気のアイテムを選ぶ傾向にあるとみられており、商品不足の中でトルコ産の大容量タイプのパスタが採用されていたものの、中には売れ残るケースもあったという。

その後5月中旬には次第に商品がそろい始めたことから、中には一部商品を休売し定番アイテムに重点を置いて生産しているメーカーもある。

6月になると加工食品全体として、コロナ禍のストック需要が落ち着きを見せていたものの、パスタに関しては6月単月で34.5%増と、引き続き高い需要の高さが目立った。

 

メーカー関係者は、「国産の家庭用パスタ商品を提供しているメーカーは8社とプレーヤーの少なさも需給が逼迫(ひっぱく)している要因」と語っており、各社で安定供給を最優先とした取り組みが進められているという。

さらに例年であれば夏季となる7月から8月にはパスタの需要が落ちてくることから、秋冬の需要増加を迎える前に余裕を持った在庫を確保していたいと考えている。

しかしながら6月までの需要の高さを鑑みると、需要増加がどこまで続くか、またどのように変化していくかの見通しが立たないため、在庫の確保について不安が募る。

伸び悩む業務用

一方で業務用の需要は伸び悩んでいる。

2020年1月から6月の数字は前年比で0.3%減と、数字だけ見るとほど前年並みで推移しているようにみえるが、これが新型コロナウイルスの感染拡大前の1月から2月分の貯金があったためだと考えられている。

それを裏付けるかのように、3月からは前年比でマイナスが続いており、6月単月では前年比7.8%減と大きくマイナスとなっている。

外出自粛や飲食店の営業時間短縮要請以外にも、学校の休校による学校給食での需要が減少したことや、テレワークの推進によりコンビニにおける昼食の販売が減少していることが影響している。

 

現在外食産業においては、テイクアウトやデリバリーといった対策をとっているものの、パスタという食品の特性もあり、前年のような需要には追い付いていない。

業務用のパスタにおいては、テイクアウトでも変わらずできたての美味しさが味わえるような経時変化の少ないパスタの開発など、コロナ禍における新しい生活様式に向けた商品の開発が求められている。

 

家庭用と業務用で真逆の対応が迫られているパスタ業界。

家庭用パスタにおける安定供給や、業務用パスタにおける需要増への対策はパスタ業界が一丸となって取り組んでいく必要がありそうだ。

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