「謎の種子事件」を受けAmazonが植物や種子の販売を禁止

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「中国から注文していない正体不明の種子が送られてくる」という事件が続発している件を受け、Amazonがアメリカ国外の業者が植物や種子を販売することを禁止するポリシーを追加したことがわかった。

謎の種子事件とは

2020年7月頃から、アメリカの27州で「注文していないはずの種子が中国から郵送されてくる」と不可解な事件が多数報告されていた。

バージニア州農業消費者サービス省は、「同様の事件についての通報が1,000件以上寄せられている」と発表しており、ルイジアナ州農林省は「送られてきた種子を100件以上確認した」とコメントしていた。

種子は小包に入れられて各家庭に郵送されており、ルイジアナ州農林省は送られてきた種子の一部について、スイレンの種子だったと発表している。

送られてきた種子にはパッケージに一貫性がなく、「China Post(中国郵政)」の文字と中国語が書かれた白い小包で郵送されているケースや、黄色い小包で郵送されるケースなどさまざまだという。

さらに内容物に関して「宝石」「イヤホン」「おもちゃ」など、種子とは関係のないものは表記されているケースも確認されている。

一連の事件について

アメリカ合衆国農務省(USDA)によると、謎の種子が郵送されたケースはすでに2万件を超えているとみられており、すでに9,000袋を回収している。

また種子はアサガオやマスタードなど12種類だったことも明らかとなっている。

USDAでは。パッケージの偽装は農作物の密輸となる可能性があることに触れ、「海外から送られてきた種子は外来種のものである可能性もあり、商品作物に害を及ぼすかもしれません」と警告している。

今回発生した一連の事件は、オンラインショッピングにおいてレビュー評価をあげるために、商品を無料で手当たり次第に送りつける「Brushing(ブラッシング)」と呼ばれる詐欺に関連している可能性もあるという。

各州の農務省は送付された種に潜んでいる危険が未知数であることから、決して種を植えないように警鐘を鳴らしている。

一部の農務省では、「パッケージと種子をジップロックに入れて、すぐに手を洗って下さい」と、パッケージそのものの取り扱いに関しても注意を呼び掛けている。

アメリカにおける種子の輸入は、アメリカ合衆国農務省の動植物検疫局植物防疫課が実施する「植物防疫検疫プログラム」によって規制されており、郵送されてきた種子は、植物防疫検疫プログラムで定められたルールに従っていない。

種子に潜んでいる病原体や昆虫の問題だけでなく、正体不明の種子が侵略的外来種だった場合に、アメリカの生物多様性や生態系に悪影響を及ぼす可能性も示唆されている。

Amazonでは販売者向けのポリシーを変更

今回の事件を受け、アメリカAmazonではプラットフォーム上で、アメリカ国外での販売業者が種子や植物をアメリカ国内向けに販売することを禁止することを発表した。

販売は2020年9月3日から禁止になるとしている。

Amazonは販売者向けポリシーの「植物および種子製品」で、「植物と種子を扱うには、必要なライセンスおよび許可を取得する責任を負い、違反に起因する罰則についても責任を負います。植物、植物製品、種子はアメリカ国外から輸入できません」と明記しており、「お客様を保護し、カスタマーエクスペリエンスを向上させるための継続的な取り組みの一部です」と説明を加えた。

さらにAmazonの広報担当社はIT系ニュースメディアのThe Vergeにおいて、「今後はアメリカ国内の販売者にのみ種子販売を許可します」と語っており、新しいガイドラインに違反した販売者のアカウントは削除される可能性もあるとコメントした。

 

アメリカでも発生した「謎の種子事件」と同様の事件は日本でも複数発生している。

現時点では日本のAmazonは種子に対するポリシーの変更といった対応は発表されていないものの、今後発表される可能性は充分にある。

農林水産省植物防疫所は、外装に輸入検査合格を示すスタンプがない種が届いたら、庭やプランターに植えずに植物防疫所に送付するよう呼びかけているという。

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