東証初の終日取引停止、ハードウェア交換後再開

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東京証券取引所(東証)は、1日システム障害の影響で全銘柄の取引を終日停止することを発表。売買が終日停止されるのは、1995年5月に全面システム化されて以降初めてのことだという。

また東証でのシステム障害の影響で、同じシステムを利用している札幌、名古屋、福岡の証券取引所でもすべての株取引ができない状態となった。

復旧のめどが立っておらず、国内の金融市場に大きな混乱を招いている。

東証で全銘柄売買停止

前述の通り東証では、1995年5月に全面システム化して以降、売買が終日中止になるのは約14年9か月ぶりだという。

東証はニューヨークやロンドンに並ぶ世界でも有数の証券取引所であるため、今回の売買停止は日本だけでなく世界の投資家に大きな影響が及ぶとみられている。

 

加藤勝信官房長官は1日午前に開いた会見で、「金融庁が東証に原因究明と復旧に向けた対応を指示している」と現状について触れながら、「投資家にとって取引の機会が制限されることであり、大変遺憾だ」と今回の件について言及した。

 

なお現在東証では。1部2部、マザーズ市場などに合計で約3,700銘柄が上場している。

取り引きが停止されたことでこれらの売買の注文が受け付けられないために、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)といった数値の算出もされていないという。

また証券会社では、取引全面停止による顧客からの問い合わせが殺到し、対応に追われることとなった。

売買停止までのいきさつ

売買停止に至るまでのいきさつについて、証券会社の日本株トレーダーが次のように話している。

最初に市場関係者が異変を感じだのは、取引が始まる前の1日午前7時過ぎから7時30分ごろだったという。銘柄によって株価情報が表示されるものとそうでないものがあり、システムの様子がおかしいことをトレーダー同士でやり取りしていた。

 

しかし通常であれば株価の気配値が表示される時刻である午前8時頃に状況が一変。気配値が表示されないトラブルが発生した。

証券会社によっては、午前8時頃にはベンダーから「何かしらの障害が起きている」と第一報を受けており、時価情報配信において障害が発生したことが多くの人に認識された。

 

一方で障害に気づいてはいたものの、原因については証券会社か、情報ベンダーか、東証なのかということについては確信が持てずにいた。

「8時20分ごろからコールセンターに顧客から気配がおかしいと問い合わせのメールが届き始めた。自社か東証かどこに問題があるか分からず調査を始め、8時30分過ぎには東証の発表で確定した」と松井証券の窪田朋一郎マーケットアナリストは話した。

障害の原因

東証では、此度発生したシステム障害の原因について、相場情報を配信するシステムでハードウェアに障害が起き、加えて障害が起きた機器からバックアップの切り替えが正常に行われなかったことによるものだと発表している。

障害復旧のため、ハードウェアの交換を実施し、10月2日から正常な売買が再開した。

 

なお株式先物などを取り扱う大阪取引所では通常通りの取引が行われた。指標となる日経225先物12月きりは、午前11時半現在で前日比120円高の2万3,300円で取引されていた。

今回の件について市場関係者は、「売買再開後には株価が乱高下しやすくなる」と警戒している人もいる一方で、「株価上昇局面にある中では慌てふためく必要はない」と冷静な見方をしている人もいるという。

 

東証はこれまで2005年11月にシステム障害により株式売買を全面停止したほか、2006年1月には旧ライブドアの強制捜査をきっかけに売り注文が殺到したことで注文を処理しきれず全銘柄の売買を停止している。

しかし今回のような終日取引中止になることは、前述のように14年以上なかったことであった。

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