12月22日、LINE Payがモバイル決済サービスである「LINE Pay」がAppleが提供する「Apple Pay」に対応したことを発表。
さらに同日にはLINE Pay向けのバーチャルカードとなる「Visa LINE Payプリペイドカード」の発行を明らかにした。これによりApple Payにカードを追加することで「iD」に加盟している店舗にて非接触決済の利用が可能となった。
LINE Payとは
LINE Payはコミュニケーションアプリ「LINE」内で提供されており、LINEユーザーであればアプリを追加でダウンロードすることなく利用できる非接触決済サービスである。
サービスを利用するには事前にLINE Payにチャージしておく必要があり、銀行口座からの入金、コンビニの端末を利用しての入金、「LINE Pay カード」を使っての入金、QRコードを利用しての入金と4つの方法で入金できる。
支払い時にはLINEアプリ内からバーコードを表示させ、店舗側でそのバーコードを読み取り会計を済ませる。ほかにもネットショップでLINE Payに対応している店舗でも支払いに利用可能。
さらにLINEでの送金もできる。LINEで友だちになっていれば、トークルームやLINE Pay画面から簡単に送金できることも特徴だ。
さらにLINE Payは支払いによってポイントが付与され、取得したポイント数によってランクが決まる「マイカラープログラム」を導入している。ランクによって、ホワイト、レッド、ブルー、グリーンと色が割り当てられており、ランクが上がることでポイントの還元率が最大2%になる制度である。
Apple Payとは
今回LINE Payに対応したApple Payは、Appleが提供する決済サービスで、iPhoneやApple Watchで使える。予めクレジットカードや「Suica」などの交通系ICカードを登録しておくことで、デバイスをかざすだけで支払いができる。
サービスの提供は標準アプリとして最初からダウンロードされている「Wallet」で行われるため、新しくアプリをダウンロードする必要がなく、利用料金もかからない。
しかしながら「楽天Edy」や「nanaco」、「WAON」などといった電子マネーは利用できず、交通系ICカードにおいても「Suica」のみに対応しており、「PASMO」などほかのICカードには対応していない。
また決済時には基本的にメインカードで支払われるため、メインカード以外で支払いたい場合にはあらかじめ設定が必要である。
LINE PayがApple Payに対応することでどう変わる?
これまでアプリ内からのバーコード決済が主流であったものの、今回Apple Payに対応したことで、iPhoneやApple Watchをかざし、LINE Payの残高を使って決済ができるようになった。
さらにLINEでは、Apple Payに対応するために、Apple Payでの設定時に発行されるバーチャルカード「Visa LINE Payプリペイドカード」の発行を明らかにした。このカードはApple Payの支払い以外にも、Visaカード加盟店でプリペイドカードとして利用できる。
利用の手順
Apple PayでLINE Payを使うための手順は下記の通りである。
- LINEアプリ内で「ウォレット」をタップ、もしくはLINE Payメインメニューの「Apple Pay」のアイコンをタップし、「はじめる」をタップする。
- 「Visa LINE Payプリペイドカード」発行の画面に遷移したら「確認」を2回タップする。
- 規約の内容を確認し、「同意します」をタップ後パスワードを入力する。
- Apple Payの案内画面にて「続ける」をタップする。
- Apple Payにカードを追加する。Walletのメインカードに設定することも可能。
- 「設定が完了しました」と表示が出たら設定完了。
SNSでの反応
Twitterでは今回の発表についてサービスに期待する声が多く挙がっている。
VISA LINE Payプリペイドカード!
Apple Payに対応した上に3Dセキュアも対応してるとか強すぎる pic.twitter.com/AtMtXdfQqh— さっきー (@sackey__) December 22, 2020
SoftBank on LINEもすごいけどLINE系で言うとこちらも。
今日からLINE PayがVISAデビッドカードになり、Apple Payにも対応!
今後の活躍、期待なるか・・・??? pic.twitter.com/wSO5TSItlB— 博麗たかひろ@ディグラー (@Razu69_374) December 22, 2020
一方で支払い方法について、Apple Payの生態認証が手間だという声もある。
Apple PayにLINE Payがきたので登録して早速コンビニで買い物してきた👍iDで電子決済選んだあとに生体認証かパスコード入力があるので、マスクしてると顔認証面倒で今はLINE Payアプリ起動してバーコード決済する方がやや楽 pic.twitter.com/REeB1HYLA5
— ぼく (@umeboshi_daimyo) December 22, 2020
新型コロナウイルスの感染拡大により非接触が叫ばれるなか、今回の発表はiPhoneユーザーかつLINE Payユーザーにとっては大きなニュースとなった。現在生体認証やポイントについて従来との違いに戸惑いの声も挙がっているものの、より決済が便利になることは間違いない。
他国と比較して日本では普及が遅れているキャッシュレス決済だが、コロナ禍や新たなサービスの台頭をきっかけにキャッシュレスの波が押し寄せるかもしれない。
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