楽天と日本郵便、物流分野で提携

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ECサイトなどを運営する楽天と日本郵便が物流の分野での提携を発表。これによりECサイトにおける「楽天市場」の取り扱うデータを日本郵便と共有することとなる。

さらに発注後すぐに配達のための人員やトラックを手配できる新たな物流プラットフォームを構築するとともに、効率的に商品を配送することを目指している。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、外出制限が叫ばれる中でECサイトの利用者が大きく増加した。今回物流のデジタル化を推し進めることで、今後のさらなる需要の増加に対応する方針だ。

楽天と日本郵便が物流分野で提携

楽天の三木谷浩史会長兼社長は24日に開いた会見で、ECサイトの今後の成長について、新型コロナウイルスの影響もあり、現在物流の7%を占めている割合が20%にまで成長すると予測しており、それに伴い安定した配送システムを構築することが重要だと述べた。

また日本郵便の衣川和秀社長も現状について、今対策をしておかないと5年後には安定した配送が難しくなると危機感を示したという。

 

そんな中、楽天と日本郵便が共同出資会社を設立し、両社のデータを共有する新たな物流プラットフォームを構築することを発表した。

詳細については2021年3月までに詰めるとしているが、会見ではユーザーが楽天で商品を注文した際に、ユーザーや発送店舗の住所、荷物の大きさといった情報が両社で共有されることで、早期に準備し宅配を効率化できるようになるという。

さらに共同で運営する物流センターの新設も検討されており、さらなる迅速配達に対応する。

AIを用いて効率的な配送ルートを導き出す

通常配達員が荷物を配達する際に、同じエリアに配達予定の複数の荷物をトラックに積み、一度に複数の場所へ配達する。今回の提携では、そういった場面でより効率的なルートを導き出すシステムをAIを用いて構築することも発表された。

さらに消費者が荷物を受け取る場所や時間を選択できるアプリも開発するという。

こういったシステムを活用して、本来であれば複数日に渡る配送をまとめて同日に配送することや、通常よりも配送が遅くなることに了承した場合には、楽天ポイントが付与される新たなサービスも検討していると明らかにした。

ほかにも技術を用いてドローンや無人配送ロボットといった、配達員をともなわない配送を行う次世代技術の分野においても連携する。

 

楽天は2018年から2028年までの10年間で、独自の物流システムの構築に約2,000億円を投じる計画を発表している。

今後も楽天独自のシステム構築も推し進めていくが、新型コロナウイルスによる急激なECの需要増に対応するために、日本郵便と協力して物流の拠点を整備し、投資効率の向上を図る。

そのほかの分野でも幅広く提携

楽天と日本郵便が提携を進めるのは物流分野だけではない。キャッシュレス決済や金融、モバイルといった分野など複数の事業でも協議が進んでいるという。

楽天では銀行やクレジットカードなどすべてデジタルでサービスを提供しており、三木谷社長は金融領域の提携について、配送以外の分野でも活用してもらえるのではと期待を語った。

加えてモバイル分野において、日本郵便が展開する全国に2万4,000ある郵便局のネットワークをリアル店舗のように活用することについても協議を進めており、協議の中で合意できたものの中からできる限りの項目を最終合意所に織り込む方針だ。

SNSの反応

Twitter上では、今回の提携について新たなサービスの提供に期待する声が広がっている。

 

 

日本では楽天以外にもAmazonやYahoo!など多くの企業がECサイトを運営している。しかしながらECサイトの特性上、どの企業も実店舗を所有してはいない。

今回の提携により楽天が日本郵便の店舗で荷物を受け取れるようになると、実質的に楽天が実店舗を持つような状況になり、EC業界の常識が大きく覆されることとなるのは間違いない。

 

新型コロナウイルスの感染拡大により、これまでECサイトを利用していなかった人も利用を開始し需要が大きく増加していく中で、EC各社の競争は激化している。

このニュースによってその勢力図や利用者の層が大きく変わるかもしれない。

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