4月から商品の「税込み総額表示」を義務化へ

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今年4月から、商品やサービスなどの価格に消費税を組み込んだ総額表示の義務化が開始される。

事業者や販売者が価格上昇のような印象を持たれてしまうのではないかと懸念の声があがる一方で、消費者は支払金額がわかりやすくなる。

止まらない消費税の引き上げ

2013年、消費税が5%から8%に引き上げられると同時に税抜きでの価格表示が条件つきの特別措置法で認められていた。

2019年には8%の消費税が10%に引き上げられ、軽減税率制度が取り入れられることによって事業者の多くは本体価格と消費税を別表記にしている。

駄菓子屋などの個人商店では増税と軽減税率制度に対応しきれず、売り上げの減少につながっているケースもある。

2021年4月から総額表示の義務化

今年4月1日から、総額表示の義務化が開始する。

現在、本体価格と消費税を分けて表記している場合は4月から税込み価格を表記しなければならない。

また、総額表示の義務化はスーパーや商店の値札と陳列棚だけでなく、オンラインショップなどのホームページやチラシも対象となるが、税抜価格と税込み価格の併記は認められるという。

消費者にとっては総額がひと目でわかるのでより便利に買い物ができるだろう。

他店との価格比較もしやすくなり、軽減税率制度による消費税8%と10%の混在も防げる。

携帯電話会社や家電製品など比較的高額なサービスはこれまで税抜き表記をしていたことが多く、価格を考慮するうえでわかりやすくなることが期待できる。

メリットが多い印象だが、税率を意識しなくなることで更なる消費税の引き上げがされるのではないかと疑う意見も聞こえる。

コストへの懸念と各業界の負担

消費者にとって価格の総額表示はメリットが多い反面、事業者にとっては負担が大きくなる。

スーパーやドラッグストアでは2020年から客足が増えたことにより従業員に無理が生じた。

4月からの総額表示義務化とコロナによる緊急事態宣言発令が重なれば、値札の付け替え作業が加わり仕事量とコストの増加などが想定され流ことで、特に出版業界への心配の声が上がっている。

出版業界は、商品の入れ替えがスーパーなどに比べて少なく、消費者が購入するまでに時間がかかる。

現在、出版物のほとんどが「本体価格̟̟+税」と表記しており、これは消費税の変更に対応しやすくするためだった。

消費税が導入された平成元年には多くの書籍がカバー付け替えを強いられ、対応できずに絶版になった本も存在する。

出版業界では2019年から総額表示の免除継続を訴え続け、財務省に要望書を提出するものの、今回ついに義務化が決定した。

財務省はカバーを付け替える必要はないとして、シールや帯、出版物に挟まれているスリップに表記する対応を認めているが出版社側の負担は大きい。

電子書籍やネット記事が広がり出版物の需要が下がる中での総額表示義務化に、出版業界からの異論は多いだろう。

賛否両論が聞こえる総額表示の義務化は今後の景気にどう影響するのか、消費者と事業者それぞれの意見に耳を傾けたい。

 

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