ソフトバンク機密情報が楽天モバイルに流出

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大手通信会社の価格競争が激化するなか、ソフトバンクは12日に楽天モバイルに対して民事訴訟を起こす予定だと発表した。

元ソフトバンクの技術者で楽天モバイルに転職した男性が、情報を持ち出したことによる不正競争防止違反容疑で逮捕された背景が訴訟にあるとして話題になっている。

元ソフトバンク技術者が5Gの情報流出

2019年12月31日、今回逮捕された元ソフトバンク技術者の男性はソフトバンクを退社し、翌日に楽天モバイルに入社した。

警視庁によると、男性はソフトバンクが保有するサーバーに私物のパソコンから接続し、営業秘密となる5Gの技術情報ファイルをメールで自分宛てに送信、ソフトバンクの機密情報を不正に持ち出した疑いがある。

男性は通信設備の運用やネットワーク構築に携わる伝送エンジニアとしてソフトバンクで働いていた。

ソフトバンクによれば流出された情報は、主流通信規格となっている4Gと5Gの基地局設備や通信網などの技術に関する内容であり、男性が退職後の2020年2月には問題が判明して警視庁に相談していた。

不正競争防止法とは

不正競争防止法とは、日本経済の健全な発展を促進するために企業同士の不正な競争による不利益を防ぐよう定められた法律で、営業秘密を持ち出したり情報を外部に開示することを禁止している。

企業の秘密情報が不正に持ち出される問題は過去にも何件か発生し、特に技術情報についての流出はあとを絶たない。

2019年3月には大手スポーツ用品ブランドアシックスの元社員が会社の管理サーバーからシューズに関するデータを不正入手して逮捕された。

そのほかスマートフォンに使用されるタッチパネルについての技術を中国の企業に流出したとして、積水化学工業の元研究員が逮捕されるなど退職者による情報漏洩が相次いでいる。

激化する通信会社の競争

ソフトバンクは2020年3月27日に5G通信サービスを開始し、対する楽天モバイルは半年遅れをとった9月30日に同じく5Gサービスを始めた。

ソフトバンクは、営業秘密を楽天モバイルがなんらかの形で使用している可能性があると認識しており、楽天モバイルは詳細を確認中で捜査には全面的に協力するとコメントを表明した。

5Gは今までの通信技術を大幅に上回る高速の情報と大容量を実現したことが特徴で、世界各国で通信会社による競争が繰り広げられている。

日本国内でも大手4社が昨年から5Gシステムの本格的な導入と価格競争が白熱しており、そのなかで起きた事件にSNSではさまざまな意見が寄せられている。

ソフトバンクは昨年、統括部長だった元社員がロシアの外交官に機密情報を漏えいして逮捕された問題が起こったことが記憶に新しく、度重なる事件に情報管理の甘さを疑う声があがった。

一方楽天モバイルは事件に対し協力的な姿勢を示しているが、会社側が情報持ち出しを指示した可能性もあるのではと懸念する意見もあり、楽天の信用問題に大いに関係してくるだろう。

2020年3月時点の大手通信会社のシェアにおいては、1位がドコモで次いでau、3位のソフトバンクは全体の2割ほどにとどまり、そのあとを楽天モバイルが追っていた。

今後の通信業界に今回の事件はどのように影響していくのか、各社の競争に変化をもたらすタイミングになりそうだ。

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