KDDIが13日、オンライン専用の新しい料金プラン「povo(ポヴォ)」を発表し、昨年12月に打ち出されたドコモの新プラン「Ahamo(アハモ)」の対抗策として話題を呼んでいる。
KDDI新料金プランpovo(ポヴォ)とは
今回発表されたプラン「povo(ポヴォ)」は月額2,480円で20GBを利用でき、サービス開始は3月からで申し込み窓口はオンライン限定である。
KDDIは他社に比べて新プランの発表が遅く内容に注目が集まっており、ソフトバンクやドコモよりも500円安い料金で勝負にでた。
20GBを使い切ったあとは1Mbpsで通信可能で、さらに1GB500円でデータを追加することができ、音声通話は30秒につき20円が加算される。
新プランは、サービス提供にあたりシンガポールで最も成長していると言われているデジタルサービス会社のCircles.Lifeと連携してオンライン申し込みを実現した。
オプション式のプランの実態
一見他社よりもお得に見えるauのプラン内容だが、実際は注意しなければむしろ高額になるかもしれない。
まず、他社よりも500円安い理由のとして音声通話の定額プランが付帯していないことが挙げられ、通話機能を使えば30秒で20円チャージされる。
そこでオプションとして月額500円で最大5分までの国内通話が無料となる「5分以内かけ放題」プランが用意され、申し込みをすればドコモのahamo(アハモ)と変わらない月額2,980円となる。
「通話かけ放題」という国内通話が完全かけ放題となる月額1,500円のプランも存在し、オプションを付ければそれだけ月額料金も上がり、そこまで安くはない印象だ。
また、追加料金200円でデータ通信が24時間使い放題になるオプションも存在し、すでに提供される20GBとは別で通信可能なので1日だけWiFiがない場所に行くときなど臨時的に追加することができるが、動画や混雑時には通信制御があるとしている。
povo(ポヴォ)のネットワークはau回線を使用しているため品質が保たれ、4Gと高速通信の5Gに対応し、5Gの導入は2021年夏からの予定だ。
端末とのセット販売は予定されておらず、プランだけの契約となりキャリアメールは使用することができない。
各社の新プランは本当に安いのか
注目される大手キャリア3社の新プランは、すべて共通して申し込み窓口はオンランのみで、ターゲットはデジタルネイティブ世代と呼ばれる10代から20代が中心となる。
定額料金はauが1番安いが通話オプションを付ければ3社とも同じ金額で、LINEの使用データ量をカウントしないソフトバンクの「SoftBank on LINE」はLINEを多用する世代に人気が出そうだ。
auとソフトバンクはサブブランドのUQ mobile とワイモバイルからの移行手数料を無料化し、メインブランドへの移行が円滑化しているので大手キャリアに戻る人がいるかもしれない。
新規参入してから苦戦するも追い上げを見せる楽天モバイルは依然として月額2,980円プラン一択のシンプルな料金設定だが、新規申し込みで1年間無料といった大々的なキャンペーンの打ち出しで他社に比べるとお得感が強い。
ほとんど横並びとなった携帯通話料でユーザーの変動は果たしてあるのだろうか、表面的な料金だけでなく細かい条件にも注目する必要がある。
大手が新プランを発表したことで格安通信会社のMVNOのプラン改定の可能性もあり、今後の詳しいプラン内容発表が楽しみだ。
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